夜行性として動く私は、ここ何日太陽を見ていない。

「綾女ちゃん、コーヒーで良いよ」

「麦茶しかない」

「え、アフタヌーンティーは紅茶が鉄則だよ」

「現在モーニングだから」

ちぐはぐな会話をして、麦茶を出す。

「こんな時間に食べたら太る……しかもまたチーズケーキ……馬鹿航平」

「好きだって言うから買ってきてるのに。綾女ちゃんひどーい」

ちゃっかりテーブルに二人分のチーズケーキを用意した航平は、カーディガンを脱いで自分の鞄に投げた。

麦茶をそれに添えると、見目はなかなか悪くない。コーヒーよりは薄いけれど。