私はおやつに含まれますか


次起きたら、きっと太陽は沈んでいる。

次起きたら、たぶん航平はいない。
そして、また深夜に甘いものを持って訪れるのだと思う。

「泣いてないなら、それで良いよ」

するり、と頬を撫でる手。
今更ながら、もしかしてずっと心配されていたのかもしれないと感じる。

「もう大丈夫」

その為にこの部屋に航平を閉じ込めたいとは思えない。

「でも俺、綾女ちゃんの所以外に帰る場所無くなったんだけど」

「昨日寝た女は?」

「あの話の流れでフラレたってわかんないの?」

「殴られたで終わってたよね」

「行間読み取って?」