慰めなのか? と疑問にしか感じない。 「不倫して泥沼になる想像しかつかないし、何度もそーゆー人たち見てきたし」 「私は幸いな方?」 「そ。甘いもの食べて寝て起きたら、また良い日が始まるよ」 外人のように歯の浮くような言葉を言う人だと思った。 それに助けられたのも事実だった。 起きると、航平はまだ隣で眠っていた。 まだ昼過ぎ。 窓の外は明るい。人が活動している音がする、気がした。 「航平」 「んー……」 私達の関係に名前は付けられない。 「甘いもの食べたい」