あなたと過ごした日々

「死神って人の魂を回収するのが役目って誰かが教えてくれたの。だから、今日は私の魂を回収しに来たのかなって」




『くだらねえな。そんなの人間が勝手に想像してるだけだろ。前半部分は否定しねえけど』




否定しないんだ。…ん?前半部分は?



じゃあどうして私の前に現れたんだろう。




疑問を解消しようとすればする程、新たな疑問が生まれてくる。



「じゃあ何をしに来たの?」




『お前が退屈してそうだったから暇潰しも兼ねて話相手になってやろうかと思ってな』




"暇潰し"という部分を強調し、そして何故か上から目線。




一瞬イラッとしたけど、話相手になってくれるならこれ程嬉しいことはない。




丁度何をするか悩んでいたことだし、死神の言葉に甘えることにしよう。





「そうなんだ、ありがとう。…じゃあ外の世界について教えてほしいな」




もしかしてこの人(?)なら、知っているかもしれないという希望を抱いて。




『いいけど…そんなん聞いてどうすんだ?』