誰にも見えないその影を




「なんで見つかんないの……」


太陽はすっかり地平線の彼方へと姿を消し、東の方では小さな星がきらきらと散らばり始めた。


夜が近づいている。


そろそろ帰らなければ怒られる。


親に、ではない。


幼馴染とかちょっと年上の男の子に、だ。