情報屋の三人と再会してから(本当は望んですらいなかったのだけれど)なんだかんだで1時間が過ぎて、彼らは帰るどころかなぜか私たちと相席状態になっていた。
…………。
いやなんで!? なんで当たり前のようにここに座っちゃってんの!? なんで帰ってないの変でしょおかしいでしょ!
しかも1時間経った今になっても彼らは私の存在にはどうやら気づいていないようで。いや私が何らかの主張をすればシュンタくんが一番に気づいてくれるんだけどさ、さっきさらりと言っちゃったけど私が主張すればの話だからね。私がこのまま黙ってたら誰にも気づいてもらえないからね。
ときどき幼馴染と目が合うのだけれど、その度にそいつはニヤリ。どうやらそいつにとっては私が延々と無視され続けていることがどうやら愉快なようで。……ていうか。
……人の苦痛やコンプレックスを何だと思ってんだバカゼスト。私がこんなに苦しんでるってのに……あんだけ好きだ好きだ言うくらいなら助け舟の一つや二つ出せやバカヤロー。
リョウくんはリョウくんで情報屋の三人に懐いちゃって私のことなんかもう眼中にないようだし。なんなのこのハブられた感。何コレいじめ? みんなして私をいじめてんの?
でも……なんだろう。
こういう状況になって私の存在感の薄さを改めて感じると、やっぱり私がいようといまいと世界は何も変わらなくて、それならいっそ消えてしまおうかと思ってしまう自分が現れる。
私が声を出せばいいだけの話なんだけどさ、なんていうか……ゼストやリョウくんたちみたいにさ、何もしなくても「やあ」と言われてみたいっていう望みみたいなものはあるわけですよ。おわかりいただけます?
いや確かにゼストやリョウくんからは名前を呼ばれましたよそりゃ何度もね。でもね、なんか違うっていうか……限定されすぎてる気しかしなくてさ、所詮私の存在はその程度なんだっていうか。どう表現すればいいのかわかんないんだけど、まあそんな感じ。
「――ルナは?」
「……えっ」
男の子・リョウくんが私に投げかけた言葉に反応が遅れた。
「ルナはどう思う?」
「え、ごめん何の話?」
なにやら情報屋三人とゼストとリョウくんで議論的なものが行われていた模様。
「お、ルナも一緒だったのか。じゃあルナにも聞いちまおうか」
悪気はないんだろうしきっと無意識で言ったことなんだろうけれど、ぐさりと刺さるシドさんの言葉。……ほら、いつだってそう。私なんて消えてしまっても困る人なんてきっと、いや絶対にいないんだよ。それを思い知らせてくるのが、シドさんが放ったさっきの「君もいたんだね」的な言葉。
それも私の思考回路のタイミングとどんぴしゃなわけだから、効果抜群。私のHPは3分の1以下だよ。赤に変色しちゃってるからね。誰か私に“かいふくのくすり”を恵んでくださいな。
「ぼーっとしてました。最初から話してもらえます?」
どうせまた忘れられるんだろうけれど、とりあえず今は、話の輪の中に入っておこう。きっとそれが今の時点での安全なのだと思う。自分限定の。
「…………………………」



