「あん時、俺好きな人とかいなかったし、嘘ついた。兄貴が言ってたんだよ。告白を断るときは優しく断ったらダメだって。嫌われるくらいの気持ちじゃないとって。」
「え、まさか、新のお兄ちゃんがそう言ってたから、あたしのこと、………嫌いって言ったの?」
「そう、だな。」
な、にそれ。
「あん時、相馬いたろ?あいつが……
「なんで、穂花ちゃんに嫌いとか言ったんだよっ。普通告白された相手にそんなこといっちゃダメだって!よりにもよって、穂花ちゃんって……二度と話せなくなってもいいのか?」
って言われて、謝ろうって思って穂香の家までいった。そしたら、穂花の泣き声、聞こえてきて……俺、何してんだろって……ほんとごめん」
なんて、悲しい顔して謝るんだろう。
確かに嘘ついたのは悪いけど、それは結果だけ見なければあたしの為についた嘘。
嬉しく感じてしまったあたしには、こんなことで新を問い詰める資格ないよ……。



