「てか、お前一言も喋ってないじゃん。喋れよ。……昔は五月蝿いくらいだったのに。」
喧嘩売ってんの?この人。
でも、顔が笑ってる?
いや、この笑い方は、無理してる時の……。
「……あたしだって、昔とは違うから」
「……うん。だな。ごめん」
「………」
なに!?
3年の溝はなかなか埋まらないってことか。
あ!!密かにずっと思ってきたこと忘れかけてた!
「……あ、あの、さ。」
「え?……なに?」
「………あの時は、あの、……ごめんなさい。新が好きな人いるって聞いてなんか、ちょっと否定したかったっていうか……その」
「……名前、呼んでくれんだ?」
ッドキ!
何その笑顔。
不覚にもドキッとしてしまった。
名前呼ばれただけでそんなに嬉しいのか?
「そのことなんだけど、……全部嘘っていうか……」
「……え?」



