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「あら、あなた。おめめパッチリで横になられてどうされたのですか?」
私よりも30分前にベッドについた筈の旦那さまは、まだ起きていられました。
「俺は今、抱き枕だ」
「物シリーズ、今夜は直球なのですね」
抱いてくれっと息を荒くなされる旦那さまなのだけど、私、今はとても体調がすぐれません。困りました。
それを証明するためにも、枕を手に取り、抱きます。パンッと、音を立てて枕が潰れました。
「これでも良ければ、抱きますが」
「いや、むしろ、枕を音を立てて潰すやり方を聞きたいほどなんだが……そうか」
諦める旦那さま。
私も横になろうとし、まあまあ大変と気づく。
「枕がご臨終されたので、今晩、私は枕なしで寝なければなりません」
すかさず伸びてきた旦那さまの腕。そこに頭を預ける。
「俺は今、枕だ」
「あらあら、違いますよ。枕ならもっと寝心地がいいですよ」
「もっと高くするか?」
「いいえ、寝心地悪くとも愛していますから」
このままでと目を閉じる。
暖かい物に包まれながら、夢を見るとしましょうか。
※変態の皮を被った愛しい旦那さまです。


