「あー!一緒にプライベートで遊ぶのってマジ久々だよね!」

「だなー。しかも今回はふーちゃんもいるしね」


デザインの違う制服の二人が、私の前で笑っている。

今更だけど、今大人気のアイドルと遊ぶなんて、かなり非現実的なことが起こっているように思う。


「琳ちゃんってUFOキャッチャー得意だったよな」

「それいつの話だよー」

「んー...かなり前」

「絶対腕落ちてるから。まぁいいや。ふーちゃん、何か欲しいものある?」


琳ちゃんさんは私の方を見てそう言った。

欲しいものかぁ...。

周りのUFOキャッチャーを見て、一つの可愛いぬいぐるみを見つけた。


「あれ、欲しいです!」


大きなクマのぬいぐるみ。
ネクタイをつけてカッコつけてるけど、見た目はやっぱり可愛い。


「なんか、琳ちゃんみたいなクマだね」

「あ、私もそう思ったんです!」

「え、どこが!?」

「んー...カッコく見せようとするけど可愛いとこ?」

「なんだそれー」


そう言いながら、琳ちゃんさんは真面目な表情でUFOキャッチャーにチャレンジする。

やっぱり、ちょっと可愛い...。


「あー!取れねー!もうちょいなんだけどなー!」


こういうことに本気になるところが、ほんとに。