君に恋していいですか?

「ごめん、また勝っちゃった。少し手加減してあげたら良かったかなぁ…。」

後ろで嬉しげに呟く志信を、薫は振り返って睨み付けた。

「何それ?すっごいムカつく。」

ふてくされてぶっきらぼうに呟く薫の頭を、志信はグシャグシャと撫で回した。

「ちょっ…やめてよもう!!」

薫は慌ててその手を払い除けた。

志信は楽しそうに笑う。

「ごめんって。アイス買ってあげるから機嫌直して。」

「子供扱いするな。」

「してないよ。食べたくない?」

「…食べたい。」

「よし、じゃあアイス買いに行こう。」

志信は薫の手を引いて、上機嫌で歩き出した。

「もう…なんなの、この手?!」

「いいから、いいから!!こっちだよー。」

「やっぱり子供扱いしてる!!」

不服そうな薫に、志信は心の中で呟いた。

(子供じゃないから、ただ手を繋ぐだけでも、いちいち苦労してるんだよ。)