「聞いていい?それって・・・勇志くん?」
「う、うん・・・。」
「勇志くんに抱きしめられたの?!」
あたしは礼ちゃんに、
あの日あった事を全て話した。
礼ちゃんは黙ってただ頷いてくれた。
「でもさ、それって芽生に好意があるからじゃない?分からないけど・・・誰にでもする事じゃないよ。」
「好意・・・?ないないっ。ある訳ないよ!」
あたしなんかに好意を持つ?
絶対ありえないよ。
「話聞く限り、なくもないと思うよ?芽生はどうなの?勇志くんの事。」
考えた事がなかった。
今まで誰かを好きとか、
気になるとか・・・そんな気持ちになった事もないもん。
勇志くんは確かに優しいし、
困った時は助けてくれるけど、
じゃあ好き?って聞かれたらそうゆうのでもない。
「あたしは・・・考えた事ない。でも今日みたいに緊張っていうかドキドキするのは、勇志くんじゃなくてもするんだと思う・・・。」
「なら愁くんは?愁くんにも?」
愁ちゃんは違う・・・・・。
抱きしめたり、抱きしめられたり、
手を繋いでもドキドキしたりしない。
昔からそんな事は当たり前だったし、
あたしと愁ちゃんにはそれが普通の事だもん。
「愁ちゃんは違うよ。」
不思議だよね。
愁ちゃんも男なのに。

