ラストボーイ










その歌は真っ直ぐだった。




今のあたしの気持ちと、
愁ちゃんが何を思ってるかは分からないけど、
同じであってほしいって思った。










同じじゃなくてもいい…。

あたしが思ってる事…あたしの気持ち、
ちゃんと愁ちゃんに伝えなきゃ。









曲が終わると観客からは、
大きな拍手と歓声があがった。



あたしも釣られて手を叩いた。






「あれ?終わり…?」






流れるように体育館を出ていく人。






最後の曲だったんだ…なんて思っていると、
残っていたのはあたしと愁ちゃんの2人。







「来てたんだ?」







「あっ…うん!愁ちゃんも自由時間?」






毎日聞いてた声なのに、
今はその声を聞くだけで胸が高鳴る。







「さっきの歌!すごい…良かったね!」








「ん。俺も結構好き。」






好き…。




あたしに向けて言ってる訳じゃないのに、
さっきからあたしの胸の鼓動は鳴り止まない。










やっぱりあたし…っ






あたしが愁ちゃんに言いかけたその時、






「芽生ちゃん。あ、愁もいたんだ。」





勇志くんはあたしを探してたみたいだった。







「勇志くん…どうしたの?」