ラストボーイ








教室の外で会話を聞いていたらしい愁ちゃんは、
それぞれに役割分担をして段取り良く指示を出した。






「看板なんか俺がなってやるよ。」






「「えっ?!」」



一同唖然‥‥。

か、看板になるってどうゆう‥‥。








「看板があっても無くてもいいんだよ。」







「い、いやでも‥‥目立つし呼び込みにもなるし‥‥。」







一人がそう言うと皆は軽く頷いた。

その様子を見た愁ちゃんは浅いため息をついてこう言った。








「人を呼ぶ為にやったんじゃねーだろ。人が来ればいい訳でもねーし、俺らとこの学校の奴等が楽しめればそれってさいっこーじゃん。‥‥最初で最後の夏‥‥みたいな。」








最初で最後の夏。




楽しむ為に‥‥楽しめる為に。






そこにいた皆が納得した。
文化祭は来年もある‥‥けどきっと、
今この瞬間は今しかないから。








思い出を作る為に。



あたし達の夏はまだ終わってない。







「‥‥愁ちゃんっ!ありがと。」








「ん。」







相変わらず短い返事だけど、

今のあたしには十分。









あたしも自分に勇気が持てたよ‥‥愁ちゃん。