「おはよ。」
「あら珍しい自分から起きるなんて。」
「今日文化祭だから。実行委員は当日もやる事があるし早めに行かないと。」
やりたくもない文化祭。
楽しみのない文化祭にこれ以上まだやる事があるのかと思うと朝ごはんが喉を通らない。
「最近、愁ちゃん来ないけど何かあった?」
ママの質問に口に含んだ牛乳を吹き出しそうになった。
「な、なにも。愁ちゃんも忙しいから。」
「そう。ならいいけど静かで寂しいわね。」
いつもなら鳴るインターホンも鳴らなくなったもんね‥‥。
「今日は髪違うのね!いい感じ!お母さんも覗きに行こうかしら。」
だめだめ!絶対だめ!
愁ちゃんに会われても‥‥困るし。
「大したもの出ないしやめときなよ!あ、後夜祭で花火が上がるのっ!あたしの部屋から見えるかも!」
ごめんねママ‥‥。
「花火ね~。懐かしいわ。昔パパと‥‥あっ。」
パパと言いかけて、
慌てて思い出したかのように動き出すママ。
でももうすぐ‥‥
「もうすぐパパの命日だね。それじゃ、行ってきます。」
もうすぐパパの命日。

