先を見れば果てしなく続く山道。
最初の階段がどれだけ楽だったか‥‥。
人2人歩けない狭い山道を、
ただひたすら歩くなんて多分この先一生ないだろうと思った。
上にいけばいく程、
酸素も薄くなって息が上がる‥‥。
「芽生。ちょっと休憩しよっか。」
礼ちゃんに言われてその場に座らされた。
足が重たい、それに浮腫んでる‥‥。
でも頂上はまだまだ先‥‥。
「芽生‥‥もうやめとく?」
心配した礼ちゃんがあたしに言った。
だけどあたしは‥‥諦めたくなかった。
「‥‥やだ。頑張るっ!ほら‥‥いこ?」
何があたしをこんな風に動かしてるのか、
どうしてこんな必死なのか。
あたし自身分かっていなかった。
次第にもつれていく足‥‥。
乱れた呼吸‥‥限界はとっくに越えていた。
「‥‥きゃっ」
「芽生!!!」
いったぁ‥‥。
足元を見ていなかったあたしは、
石に躓いて前に勢いよく倒れた。
「‥‥芽生!足っ‥‥!!」
礼ちゃんの大きな声で、
あたしは痛む右足を見た。
そこら中に落ちている石や枝はもはや凶器。
あたしの膝は見る見るうちに赤く染まる。
血‥‥。
あたしの大嫌いな血。

