「愁と何かあった?」
勇志くんは凄いね・・・・・。
何でも分かっちゃうんだもん。
「‥‥ちょっと色々あって。」
勇志くんはそれ以上聞こうとはしなかった。
何度かあたしを見下ろしては、
あたしが濡れない様に傘を傾ける。
あたしの事はいいのに‥‥。
風邪引いちゃうよ。
あたしの家の前に着くまで、
勇志くんもあたしも話す事はなかった。
「また明日ね。」
笑顔でそう言った勇志くんに、
あたしは鞄に入れてたハンドタオルを渡した。
「ありがと‥‥っ!これ‥‥肩濡れちゃってるから。」
勇志くんは、
「さんきゅ。」そう言って来た道を戻って行った。
おかしいなっ。
勇志くんなのに‥‥。
勇志くんの後ろ姿を見てるのに、
あたしの頭に浮かぶのは‥
愁ちゃんなんだもん。
愁ちゃん。今何を考えてるの?

