「やっぱり変わってるな、夕紀」



『うぇ!?
あ、うん。

じゃなくてこれが普通だから!』


いきなり下の名前で呼ばれてビックリした。


「夕紀」なんて呼ばれるの親ぐらいだから…


みんな「ゆっちゃん」だしね。



「ゆっちゃん!」



『宙人』


いつも聞く大好きな声に自然と笑顔になる。


「うわっ!JUNYAじゃん!」


『今日転校してきたんだ』


「マジか!スゲェな。俺高澤宙人。ゆっちゃんの彼氏」


「夕紀彼氏いたんだ」


『なんか酷い言い方するな~』


「学校案内してたんだろ?もう終わっただろ?」



『終わったけど?』



「じゃあ行こうぜ!」



宙人が私の腕を引いて歩き出す。


『松山くん!じゃあまた教室でね!』



宙人に引っ張られながら松山くんにそう伝えた。