俊介はそれ以上近づいても来なかったし話しかけて来なかった。



ただ、静かにタバコを吸っているだけだった。



…俊介って何考えてるか分かんない。



なんでこんなあたしをここまで気にしてくれるんだろう。



かわいそうだから?



同情?



益々“高槻俊介”という人が分からない。



「なぁ、結論は出たか?」



俊介が沈黙を破るようにそう言ってくる。



「…あたしは弱いから何もすることができない。」



「だから強くなりたいとは思わねえのかよ?」