此処だ。このチャンスを活かすのだ。 孝介が本格的に順序を追って記憶を掘り起こす姿に興奮した。 絶対に孝介が作文を書けると想った。 「あら~ そうなの。そうだよね。話してごらん。 お婆ちゃんが幸介君の話を紙に書いてみるからね。」 そう言った幸介は 話さずに また口篭った。