カラン、カラン。


懐かしい様な鈴の音がして中から女の人が出てきた


「いらっしゃいませ!お一人様ですか?」


「あ、いえ…。人と待ち合わせをしてるんですけど、二人です。あと10分くらいで着くらしいです」


そう伝えると感じのいいお姉さんは入り口から見やすく外からも確認出来る窓際の席に案内してくれた


さっきの受付けのお姉さんを見た後だからだろうか…。

このお姉さんが天使に見える!


お姉さんが置いて行ってくれたメニューに目を通してると

店内にはポツリポツリと人が流れ込んで来る。


12時だから皆お昼休みか…。


メニューを見るのにも飽きて人の波を眺めていると、その中に滝沢先輩が見えた


滝沢先輩は私に気づいていたらしく、さっきのお姉さんと何か話した後、私のテーブルに向かってきた



「悪い、待たせたな。頼んでても良かったのに」


「うん、でももう頼むのは決めちゃったよ!この“ふわとろ卵のオムライス”にする」


そう言ってメニュー表を先輩に指差して見せると分かったと頷いてお姉さんに合図した