わたし…わたしはただ… 『灰くんが好きなだけなのって? そうやってまた逃げる? 好きで、ここまでやったのはあなたでしょう? あなたがわたしを生んでくれたんでしょう? 灰くんを壊すことで快楽を得ている、醜いわたしを。 いつも、良い子ちゃん演じて、わたしを心の奥の牢屋に閉じ込めて…。 灰くんに出会ったことで、あなたはわたしを解放する悦びを知った。 …そうでしょう?』 「うっ…煩い煩い煩いっ!! わた、わたしは…灰くんを傷つけて悦んでなんか…」 わたしは頭を抱えて叫んだ。