魔法使いの一日

食品を冷蔵庫にしまおうとすると、アル君が手伝うよと買い物袋の一つを持ってくれた。


「あ、わざわざありがとう」

「いや、あんな酷い事をしたんだしこれ位当然だよ。それに、早く話したい事もあるしね」

「話したい事?」


首を傾げる私に対し、ソラは眉間に皺を寄せた。













アル君が話し出したのは、とても平和的な話ではなかった。


「この町の周りに、ある特殊な糸を張り巡らせたんだ。それは魔法使いにしか見えないし触れないってものなんだけど…」

「その糸が、切れていた」


ソラの言葉に、アル君はコクンと頷く。