翌日。



「で、どうだったの?不良ごっこは。」


お昼の時、ユリにそう聞かれた。



不良ごっこって…。



まあ事実なんだけど。



「面白い人に会ったよ。」


食堂の高級フレンチを口にするユリにそう言った。



「ふ~ん。なに?また新しい男?」


「ううん、今回は違うの…そういんじゃないんだ。」



私の曖昧な答えに怪訝な顔をするユリ。



まあそうだよね。



私は学校では誰とも付き合わないけど、裏ではいろんな男の人たちと付き合ってきた。


財閥の御曹司、既婚者、教師、外人にまで手を出した。



でもそのことを知ってるのはユリと恭也だけ。



「へ~。まああんたが誰を好きになろうと関係ないけど、ちゃんと三国家の令嬢だってこと、忘れないようにね。」



真剣な顔で私を忠告するユリ。



「もちろん。」



私もそんなにバカじゃないわ。