*完結* 星野と高瀬のばあい

カモン、と振りむいた高瀬が手招く。


こちとらスカートなのだが。
いいのか悪いのか、高瀬が相手だと恥じらう気持ちが起こらない。

カバンを窓越しに高瀬に渡してから、片足ずつパイプをくぐって窓枠をまたぐ。
高瀬がさりげなく、すそを押さえてくれた。


窓を一枚越えただけで、見える風景はだいぶん変わる。

建物一階分の高さだが、さえぎるものがない視界は、大きく開けて感じられる。
ちなみに目に映るのは、雑木林だ。


「こっちこっち、端っこにいこ」

高瀬に手を引かれる。

窓から見えない位置に移動する。もちろんフェンスなんかないけれど、この高さなら万一転落しても、骨折ぐらいですむだろう。