*完結* 星野と高瀬のばあい

手すりにひじついたら汚れちゃうよ、と高瀬に声をかける。

風雨にさらされ、手すりは全面錆び色におおわれている。

おかまいなしに高瀬はひじをついて、身体をあずけている。


眼下の架線とレールと枕木と石と雑草と。
そこを電車が通過してゆく。

振動と走行音が、肌をこすり鼓膜を刺激する。意外と長く感じるものだ。


星野、

走り去る電車を目で追いながら、高瀬がつぶやいた。

「謎が解けたんだ、たぶん」