*完結* 星野と高瀬のばあい

結局いつもより30分ほど時間を食って最寄り駅に帰り着いたのだが、高瀬の青春病は止まらない。


線路沿いの道を歩いている途中で、高瀬が足を止めた。

あれに登りたい、と指さしたのは、線路にまたがる橋だ。

黒ずんだコンクリートと、錆びついた鉄の手すりで構築されている。


「なんでさ?」

「ああいう橋のこと、跨線橋っていうんだって」

「こせんきょう?」

「うん、線路に跨がってる橋って書く。
小学生のころ、よく渡ったじゃん」


たしかに、なにが楽しかったのか、よく帰り道の途中で用もないのに向かいに渡っては、また戻るという寄り道をしたものだ。


「あそこから、電車が見たい」

「それも青春なの?」

「うんそう」