*完結* 星野と高瀬のばあい

湾の奥に近づくにつれて、ゴミが多くなるのに気づく。
捨てられて、というより、流れ着いたもののようだ。

貝殻や海藻も目につく。割れた貝殻が、砂から切っ先をのぞかせている。
うっかり裸足で歩くと、足を切ってしまいそうだ。

さすがにここまで来ると、人の姿もまばらになる。


黒ずんだ巨大なテトラポットが積み重なって、視界をさえぎる。その先にたぶん、本物の海がある。

間近で見るテトラポットの表面には、フジツボや名前の分からない二枚貝の殻がびっしり貼りついている。
無傷では登れそうもない。

「こんなでっかいもん、どうやって運んだのかな。トラックとクレーンとかで、運べんのかな」

高瀬が感想をもらす。

世の中には、分からないことがたくさんある。