*完結* 星野と高瀬のばあい

即座に腕を水の中につっこんで、つかまえる。
巻貝の殻からのぞく、甲殻類の足。

「ヤドカリだー」

つまみ上げて高瀬に見せる。

「マジ、すげーじゃん!」

「ちょっとレアだよね」

「初めて見たかも」

「貝も獲りたいな」

「見つけたけど、すげー小っさいの」

高瀬のバケツの中に、先ほどのカニよりさらに小さい貝が転がっている。


「でもちゃんといるんだね、この海にも」

「稚貝だから、これもあとで返さないといけないんだろうな」

「掘ってるだけで、楽しいよ」

本当だ。

二人で一緒に掘ったり、波打ちぎわをぶらついたり。
見つけた貝を、高瀬がしおさのバケツに入れる。