鷹目は『鷹の目』を持つ男だった。



その人間とは思えないほどの視力で、敵をどんどん撃ち殺していったのだ。




彼の視力は本当に脅威だった。



自分の半径20キロメートル以内なら、前後左右どこでも見ることができるのだ。



まるで、鷹になって空高くからこの世界を見つめているかのようにーーー







「ーーあ、兎ちゃんの今日のパンツは白だ」


「黙れ」



そして何より、最大の彼の武器が『透視』。



彼は半径20キロメートル内にいる敵を確認するだけではなく、彼らが荷物の中に入れている武器なども把握することができた。




「あーそこらに女いねーかなぁ!」


「悪用するんじゃない」




彼は楽しそうだった。


普通の人間が見ている『世界』よりも、鷹目はまたさらに上段階の『世界』を見ていたのだーーー




俺は少しだけ羨ましかった。


鷹目の見る世界を見てみたいと思っていたんだ。