「男前が台無しだよ、ばあか」
「余計なお世話だ!」
腹部を狙って繰り出された拳を、アギは片手で受け止めて捻り上げようとする。
荒い息遣いも、汗ばんだ肌も、近付く。
狙いすましたように、シェイスの耳に、低いアギの声が忍び込む。
「せめて話をしていけ、この莫迦が。
黙ったまま出て行かれると、心配、するだろうが」
怒りを通り越し、懇願めいた口調でアギが囁く。
至近距離から覗く眸だけ、一族の者特有の漆黒だった。
「余計なお世話だ!」
腹部を狙って繰り出された拳を、アギは片手で受け止めて捻り上げようとする。
荒い息遣いも、汗ばんだ肌も、近付く。
狙いすましたように、シェイスの耳に、低いアギの声が忍び込む。
「せめて話をしていけ、この莫迦が。
黙ったまま出て行かれると、心配、するだろうが」
怒りを通り越し、懇願めいた口調でアギが囁く。
至近距離から覗く眸だけ、一族の者特有の漆黒だった。

