青蒼の夜半に、闇色の鳥を

「長姫! 好い加減にしろ!」

 この城市の人間に溶け込む淡い色の髪の青年が、怒り狂って声を張り上げる。

 昨夜、顔を合わせたアガサと好く似た顔立ちの青年。

 アギは、彼女の実の兄だ。

 一族の者に黙って姿を消したシェイスを連れ戻すため、この城市に来た律義者の幼馴染。

 勝手に足が速まる。

 走っていく走っていく。