青蒼の夜半に、闇色の鳥を

 視界が人込みで細切れに遮られる混み合った市場のなか。

 ひとくち果実を齧って、シェイスはひとをぶつかりながらひた走った。

 磨り減った靴底が通路を蹴るたび、乾いた砂埃が派手に舞う。

 それを気にする余裕のある人間は、この時間の市場にはいない。