青蒼の夜半に、闇色の鳥を

「それまで、あんたにはこれをあげる。

 王妃サマのものよ。

 あの、ひとの願いを貪欲に食もうとする聖女サマに相応しいでしょう?」

 云うなり、シェイスは『彼』の無事な腕を掴み手のひらに硝子の塊を落とす。

 小さな小さな硝子の小瓶。

 なかには粉末が詰めてある。

 無機物の冷たさが、『彼』に想いひとを想い出させた。

 ぎゅっと握り込み肌を重ねれば、徐々に体温を伝えてぬくまっていく。

 ――その感覚に、溺れてしまった。