青蒼の夜半に、闇色の鳥を

「願いじゃない。

 ただの頼みだよ。

 『お願い』なんて縋りつくものじゃない」

 心外そうに、シェイスが唇を尖らせる。

「取り敢えず、その頼みとやらを拝聴しましょうか」

 ぱっと、シェイスの顔が明るくなる。

 その割にはすぐに話を切り出さずに、ぐずぐず、水差しを撫でたり揺らしたりしてみている。

「どうしたんです?

 そんなに、無理難題なのですか?」

 『彼』は焦れて身を乗り出す。

 正直、眠りが足りず、頭の中身は薄暗く翳みが掛かっている。

 早く話を切り上げてしまいたい気分でもあった。

「……取り敢えずは、あたしの傍にいてくれても好いってこと。

 その先は、おいおいね」