時間を取り戻したかった。
ジャスパ王と最後に別れた瞬間に戻って、もう一度やり直したかった。
今度は、あの手を取る。
いま、シェイスの涙を塞いでいるアギの手よりももっと脆弱で、なにひとつできない手を握る。
過ぎ去ってしまった過去だからこそ思う幻想。
――現実はきっと、幾度やり直しても同じ結果を選ぶ。
シェイスは、脆弱な王を選ばない。
一族の命を選ぶ。
長姫としての矜持を、選ぶ。
つまらない話だ。
どうしようもない戯言だ。
袋小路だとわかっていながら、シェイスは涙に喉を詰まらせた。
ジャスパ王と最後に別れた瞬間に戻って、もう一度やり直したかった。
今度は、あの手を取る。
いま、シェイスの涙を塞いでいるアギの手よりももっと脆弱で、なにひとつできない手を握る。
過ぎ去ってしまった過去だからこそ思う幻想。
――現実はきっと、幾度やり直しても同じ結果を選ぶ。
シェイスは、脆弱な王を選ばない。
一族の命を選ぶ。
長姫としての矜持を、選ぶ。
つまらない話だ。
どうしようもない戯言だ。
袋小路だとわかっていながら、シェイスは涙に喉を詰まらせた。

