奥歯で噛み殺そうとするのが、一瞬だけ遅かった。
ぽろり、と透明な雫がひとつ、ふたつ、シェイスの痩せた頬をなぞる。
隠そうと俯いたシェイスに、アギが手を伸ばした。
「止めてくれ、長姫」
静かな、声。
汗ばんだシェイスよりも体温の低い手のひらが、濡れたシェイスの双眸を隠す。
大きな手だった。
「弱いところなんて、見せるな」
「弱くなんて、ない……!」
意地を張ったのに声は震える。
悔しかった。
哀しかった。
ぽろり、と透明な雫がひとつ、ふたつ、シェイスの痩せた頬をなぞる。
隠そうと俯いたシェイスに、アギが手を伸ばした。
「止めてくれ、長姫」
静かな、声。
汗ばんだシェイスよりも体温の低い手のひらが、濡れたシェイスの双眸を隠す。
大きな手だった。
「弱いところなんて、見せるな」
「弱くなんて、ない……!」
意地を張ったのに声は震える。
悔しかった。
哀しかった。

