青蒼の夜半に、闇色の鳥を

 本当は、逆かも知れない。

 あの聖堂でジャスパ王の後継者と夜を過ごしても、

 なにひとつ終わらないままかも知れない。

 だが、このまま眠りに落ちてしまえば、

 終わりのかたちを見逃したまま生きていくことになる。

 取り返しが付かないことだけ、自覚したままで。

 シェイスが、ジャスパ王を殺した。

 それだけを胸に焼き付けたまま生きて、死ぬ。

「それだけは、嫌だ……」

 呟いた瞬間、胸の奥で膨れ上がり眸の底からせり上がってくるものがあった。

 熱くて、苦い。

 悲しみと怒りと憤りと、全てを混ぜ合わせ練り上げた穢れにも似たもの。