「中原の遊牧民ラズリは、いまだ一族のみでの生活を貫いていると聞く。
遊牧の民でも千差万別か」
「うるさい。
じゃあ、あんたはどうなのさ。
中原から流れ込むのが、武器を持たない民だけならまだ好い。
いつかは、兵まで押し寄せて来る。
まして、その巫女姫とやらが選びの意思を持ち、ただひとりの覇王を選んだならエリファも平らげられるだろうよ」
さあ、どうする、とシェイスが挑む。
いつも、会話はここで断たれる。
結局、ふたりは同じ穴の狢だ。
滅びは足先まで迫っているのに、有効な手がなにひとつ見出せない無能な長。
遊牧の民でも千差万別か」
「うるさい。
じゃあ、あんたはどうなのさ。
中原から流れ込むのが、武器を持たない民だけならまだ好い。
いつかは、兵まで押し寄せて来る。
まして、その巫女姫とやらが選びの意思を持ち、ただひとりの覇王を選んだならエリファも平らげられるだろうよ」
さあ、どうする、とシェイスが挑む。
いつも、会話はここで断たれる。
結局、ふたりは同じ穴の狢だ。
滅びは足先まで迫っているのに、有効な手がなにひとつ見出せない無能な長。

