寝台に埋もれて、シェイスが大きく溜め息を吐く。

 吐き出した息の分だけずるずると寝具に沈んでいきそうな風。

 褐色の肌は黒ずみ、眸はとろりと潤んでいる。

「ごめん、サディマ。騒がせた」

「なにを云っているの。

 怪我人は静かに眠るのが仕事だよ」

 こつん、とシェイスのくしゃくしゃ頭に拳を当てて、サディマが笑う。