青蒼の夜半に、闇色の鳥を

「王は、小さな賭けをした。

 相手は、小娘。

 か弱き彼女の選択に、己の命を委ねた。

 そうして、王は負けた」

 淡々と紡がれる言葉。

 その意味が染み込むのと、毒がシェイスを萎えさせたのはほぼ同時。

「……運命……?」

 抜き放った大剣に縋りつくようにして、シェイスは身を支える。

「あんたが云っていたのは……そう云う意味、だったの……?」

 己の声が、泣きそうに歪んだのを感じる。

 他人事のように。

 だが、ずくずく疼く傷は一歩ずつ確実に自分のものになっていく。

 ――飲み込まれてしまう。