青蒼の夜半に、闇色の鳥を

「王を殺したのは、わたくしの毒。

 死を求めたのは王の指。

 だが、本当に王に死を選ばせたのは誰なのか……。

 殺すも死ぬも選ぶ前に、その手に真実を携えておいき」

「誰が……王を殺したと云うの?

 王を殺した指で、誰を示すと?」

 ぎり、と奥歯を噛み締める。

 そうしている間にも、じわりじわりと傷口から痺れが滲んでくるのがわかる。

 流れる血と、怒りに沸き立つ血。

 どちらにも暗い憤りが忍び込んで、シェイスを犯していく。

 力を奪っていく。

 睨み上げるシェイスをいっそ憐れむように、インシアは目を細めた。