青蒼の夜半に、闇色の鳥を

「そんなことよりも私は、あなたの他愛もない禍言を聞いているのが好きでした。

 呪いでも神託でもどちらでも構わない。

 むしろ、邪気あるものの方が強いのであれば、私は呪われた忌み言葉をいくらでも浴びて過ごしたかった。

 ただ、ふたりだけで。

 そんなことを考えていたんですよ」

 にこり、と誤魔化すように、だが存外本気を匂わせラザーが微笑む。

 まるですべてが、終わったこと。

 過ぎ去った過去の想いのように。

「知らぬ」

 子供じみた頑是無さで、インシアが首を振る。