紘SIDE 「莉子か?」 初めて会った日と同じように桜の木に手を当てている莉子に声をかけた。 樹の上で寝ていた俺は、飛び降り莉子の向かいあうようにたった。 「紘、ですね。びっくりしました。いきなり降ってくるなんて」 ふふっと柔らかく笑う莉子。 「飛び降りただけだろ、そう言えば今日、葵と会ったのか?」 今日のお昼のことを思い出しながら俺は聞いた。