両手でそれを持ちながらそう聞くと葵は頷いた。 「素敵な演奏をありがとう。じゃあ、俺いくね」 それだけ言うと葵は音楽室を出て行った。 そう言えば、このコーヒー何なんだろう。 缶コーヒーをよく見るとブラックと書かれている。 どんぴしゃだ。 ブラックが好みのことを知っていたかのような偶然だな。 もうすぐお昼休みも終わるころなのでここで食べることにした。 窓を開けると暖かい風が舞いこむ。 カーテンを揺らしながら私の髪をなびかせる。 カーペットの床に座り、メロンパンの封を切る。