「もしよかったら、これいる?」
彼の手にはメロンパンの袋がつままれていた。
欲しい!!今、すっごいおなかすいてるし、あぁ、もうなりそう。
でも、いいのかな?
「でも、悪いのでは?」
遠慮気味にそう言うと彼はまた笑った。
「演奏中にね、どこからか、おなかの音が聞こえたんだよね。だから、誰かさんは食べてないんじゃないかって思って。まあ、拝聴代としてもらっといてよ、ね?」
全部聞かれてたのかぁ・・・。
そう思うと、少し、恥ずかしくなった。
「じゃあ、遠慮なく」
椅子から立ち上がり、彼のもとに向かい、受け取った。
ついでに珈琲までつけて。
「珈琲までいいんですか?」


