「さぁな。俺にも確信なんてない。だけど、そうなのかもしれないな」
「桜ってさ出会いの花とも言うんだってさ」
外の桜の木を眺めながら千景はぽつりとつぶやいた。
出会いか…。
この出会いは一体何なのだろうな。
あいつとの出会いは俺らをかえるものなのか、そんなのは分からない。
出会いを期待して向き合うのを逃げているだけと言われればそうなのだから。
けれど、少なくとも、俺はその瞬間を待っている。
俺たちじゃない誰かが、変えてくれる時を。
窓から流れ込んだ暖かい風が吹くと同時にそんなことを思った。
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