あの日の桜は。【大幅修正中】


 さっきまでごちゃごちゃしていた風景は一変し、シンプルなまるで別世界にきたみたいな空間が広がっている。

 すると、ドアが勢い開き、中から一人の男の人が出てきた。


「龍、こんな夜遅くにきてどういうつも・・・なんで・・・」

 あーあ、なんか嫌な予感がしたと思ったら。

 もっと早くに気づくべきだった、龍が私の手を引いた時点でどこに向かうかなんておおよその見当はついたはずだ。それが、私の怪我を治療する場所だという事くらいそうすれば、自然と答えは出たはずなのに。

 出てきた白衣を着た男は私のことを見るなり、小さくそう、漏らした。

 呆然と立ったままの男に龍が言葉を続ける。

「こいつ、莉子が怪我してるんです。海里さん手当てしてください、お願いします!」

 隣で頭を下げる龍に男はただただ、たちすくしていたが、あぁと頷き中に入るように促した。