龍の顔が俯いたように見えた。
こうなると、なんだか空気が変わる。
「じゃあお前はその“おちびちゃん”負けるんだな」
「あ“んだとてめぇ、調子乗んなよ!!」
男は逆上して龍に殴りを入れようとした、が、それもあっけなく龍がその拳を片手で受け止めると、ぱっと顔をあげそのまま相手の鳩尾に一発入れる。
「っく、ぅ」
小さくうめき声を上げると、男はそのまま吸い寄せられるように地面に倒れていく。
無駄のないその一打に恐れをなしたもうひとりが女の子の手を離した。
そのすきを逃さぬものかと女の子のほうはありがとうございます、と震える声で小さくお礼を言うとそのままかけて行った。


