あの日の桜は。【大幅修正中】


「繁華街によっていただけませんか、その、シャンプーを切らしていたことを今思い出しまして、あまり時間をかけたくないんですよ、明日早起きなので。だから一番近いところでぱっと買って帰る・・・というわけなんですが」

 “繁華街”その単語が出ただけでひどく嫌な顔をした龍。

 私も嫌だけど。

こんな汗ばんだ焼き肉臭のする髪と体で一日居ろなんて言われるのも酷なのだ。

「今じゃないとだめなのか?莉子は知らないかもしれないけれど夜の繁華街は」

「知ってますけど、一日もこんな焼き肉臭のする髪と体でいるほうが辛いです。
すぐに終わるので、それに離れませんし。ね、いいでしょう?」

 手を合わせてうっすらと目を開くと龍はあぁ、もうとため息をついた。

「じゃあ、行きましょう」

 半ば強引に龍の返事も聞かずに渡されたメットをかぶり、背中に手を回した。